ライブハウス巡りが趣味の私にとって、機材は重要なチェックポイントの一つです。特にギターアンプは、バンドサウンドの根幹を担う存在。先日見に行ったらライブハウスで、なんとマーシャルJCM800が置いてあったのです!おそらく出演者さんの自前だと思いますが、マーシャルJCM800には自身が出演していた頃の思い出話があるのです。
まず、ロックミュージックからギターを始めた身としてはマーシャルアンプといえば、ギターアンプの代名詞であり、JCM800といえば、ハードロックギターサウンドの代名詞ともいえる名機。そのサウンドは歪みすぎない、派手すぎない、英国生まれのマーシャルらしいサウンドです。VOXとは違った深みがあります。
JCM800の魅力は、なんといってもそのパワフルなサウンドです。太くしなやかに歪み、ギター本来の持ち味を存分に引き出してくれます。というか、ギタリストの腕で左右されるアンプと言えます。また、高音から低音までバランスが良く、ドンシャリにしたくても、いい意味でのバランスが取れたサウンドで、おそらく好みが分かれると思います。一緒に組んでいたバンドのギタリストは、スタジオにあったJCM800と、これまた名機として名高いローランドのJC-120 Jazz Chorusと置いてありましたが、JC-120を使用していました。
JCM800を使っていたのですが、なっかなか理想のサウンドメイクができず、おそらく数年はベストなサウンドが何か苦戦を強いられていました。
オリジナルの曲を演奏していましたが、このバッキングやソロは果たしてこのサウンドでいいのか、と楽曲の味付けであるギターサウンドに苦悩していました。
エフェクターのオーバドライブを足してみたり、ディストーションにしてみたり、試しましたが、大きく音色の振れ幅があると、あまり納得がいかないものでした。
最終的には(納得していたか今となっても?ですが)マーシャルのJCM800と、オーバードライブのエフェクターを足して、作った音が、しっくりきていた感じがしました。
JCM800のせいでもなく、自分のせいではあるのですが、JCM800からスタジオでのギターアンプがJCM2000に変わり、自分でアンプヘッドを変える財力もないことから、JCM2000での音作りにまた翻弄されるのですが、JCM2000のバリエーションは有能だったのか、JCM800ほどの苦戦はありませんでした。自宅のアンプがMG15Rでしたので、そのせいかもしれません。
その後JCM800の存在は、記憶の片隅に消え、あのノブが5-6個しかないシンプルなやつとは面と向かって、思いを馳せることもなく、20年ほどの時が過ぎました。
JCM800に出逢ったら、そんな時代の思い出が蘇るとは思いもしませんでしたが、今でいうエモい時間だったので、マーシャルJCM800が置いてあるライブハウスがありましたら、ぜひ、紹介しますので、声をかけてくださいませ。
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